ゲルマン神話より

昼夜の別と日月の出現

オージンら三神は、海岸を歩いていたときに、

二本の流木を見つけ、それを材料に

最初の人間の男女を作った。男は、トリネコ

の木から造られたのでアスクと、女は

ニレの木から造られたのでエンブラと

名づけられ、この夫婦からミズガルズに住む

人類が生まれた。

その後で三神はいよいよ、自分たちの住処と

するための城市を世界の中央に築いた

これが神々の砦アースガルズで、その真ん中

にはフリズスキャールヴと呼ばれる

大広間があり、そこにおかれた同名の高い王座

に座るとオージンは、世界中を見渡し

すべての人の行為を手に取るように見る事

ができる。

ヨーツンヘイムに住む巨人の一人に、

ネルフィまたはナルフィという名の者
があり

彼にはノート(夜)という名の髪も皮膚も

黒い娘がいた。

彼女は、デリングという名のまばゆい美男の神

の妻となりの、ダグ(昼)
.と言う名の

父親そっくりの光り輝く息子を生んだ。

そこでオージンはこの母子を召し出し、

彼らにそれぞれ馬と車を与えて、世界の周りを

まわらせ夜と昼とを掌らせることにした。

夜ノートの車を引く馬の名は、

フリームファクシで「霜のたてがみ」を意味する。

毎朝、地上に降る霜は、この馬からたれ落ちる

泡である。

昼ダグの車の馬は、スキンファクシつまり

「光のたてがみ」と呼ばれ、たてがみから

発する光によって天地を明るく照らす。

また、ムンディルフェーリという男がおり、

大変美しい息子と娘を持っていたので

そのことを自慢して息子に月を意味するマーニ、

娘には太陽を意味するソール
という名をつけ

娘をグレンルという男と結婚させていた。

この思い上がりに立腹した神々は彼ら兄妹を

天上にあげ前にムスペルヘイムから
飛来した

火花から造っておいた、太陽と月の車を引く

馬の御者をつとめさせることに

した。 太陽はスコルという名の狼によってたえず追いかけ

られている。

また、ハティという狼が月を捕らえようと

つけねらっている。

世の終わりの時は、日月が共に狼たちの餌食に

なり天空が血に染まる。

 

   

 

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